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Q3:私は声が小さいのが悩みです。友達の中でもかなり小さいほうです。歌をやるにはやっぱり声が大きいほうが有利ですか?ボイストレーニングで大きくすることはできますか?(高校3年・女)

こんにちは。
声が小さい、つまり声量がないということは、いくつかの原因があります。一つは呼吸、そして共鳴です。

声は、声帯で作られます。声帯が大きく振動すれば声は大きくなります。
声帯は生まれもったもので変えることはできませんが、より大きく震わせることはできます。
声帯を大きく震わせるには、強い息が必要です。

大きい声を出すために、腹から声を出せ!と言います。
腹から声を出すといっても、お腹の中に空気を溜めて思いっきり吐き出せ、という意味ではありません。
腹式呼吸を使って横隔膜を押し下げ肺を広げることでよりたくさんの空気を取り込むのです。
小さいポンプよりも大きいポンプのほうが早く浮き輪を膨らませられますよね。

もう一つ声量を決めるのは、共鳴つまり響きです。
声帯で作られた声は体を響かせて外に出て行きます。
主に鼻腔という鼻の奥の空間を響かせることで、声を大きくします。
お風呂の中で声を出すととても響いて大きな声になりますよね。それと同じことを鼻腔で行うわけです。
声を響かせることができれば、音の成分が増幅されて、太くて豊かな声になります。

ボイストレーニングによってこの呼吸と共鳴をコントロールする筋肉を訓練すれば、だれでも声量はアップします。

声が大きいほうが、歌に有利かという話しですが、有利と言えば有利ですし、関係ないとも言えます。
音楽は大声コンテストではありません。
絶対的な声の大きさよりも、豊かな響きを持っている声のほうが魅力的です。
またいくら声量があっても、いつも同じ音量で歌っている人よりも、
声量はなくても使える音量の中で様々なメリハリをつけるほうが、音楽としての質は高いのです。

大きい声から小さい声まで使いこなす練習をすることが、歌の上達の近道ですよ。

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