プロがボーカルの悩みを解決します
Q10:低い裏声が出せないのですが練習方法があれば教えて下さい。裏声を出そうとすると、細く、高い声しか出ません。宜しくお願い致します。(営業・男・28)

こんにちは。
裏声は声帯の一部(声帯靭帯)だけを使った発声です。
基本的に高音域に使われますが、低音で使えると歌の幅が広がりますね。

さて、まず裏声が正しく出せているかどうかの問題があります。
細い裏声しか出せないのであれば、おそらく正しい裏声ではない可能性があります。

芯があり安定感のある響きの豊かな裏声を出すには、普段使わない声帯付近の筋肉の訓練が必要です。

トレーニングをしていない人の裏声は、芯がなく弱弱しい裏声です。
アマチュアの方が使っている裏声はほとんどがこのようなタイプです。
これは裏声に必要な筋肉が使われていないからです。

裏声を作る声帯靭帯はそれ自体は自分の意思で動かすことはできません。
その周りの筋肉を使って動かし(震わせ)ます。
声帯靭帯をしっかり伸ばすことで芯のある裏声が作られますが、訓練をしていない人は筋肉を十分に使っていないので、中途半端にしか伸ばせず、不安定で細い裏声になってしまうのです。

ティッシュペーパーを口の前に広げて息を吹きかけてみて下さい。
ピンと張った状態だと表面はキレイに振動しますが、
緩めた状態では不規則で雑な振動になってしまうと思います。。

声帯靭帯がピンと張っていると、速い振動を作れますから高い音が出ます。(音は空気が速く震えると高い音になり、ゆっくり震えると低い音になります。)

低い音を裏声で出すには、声帯靭帯を緩め、なおかつ安定した振動を作る必要があります。
力を入れてピンと張ることは比較的簡単ですが、緩めた状態で安定させるのは、筋肉の動きとしては難しい部類です。

まずは正しい発声による裏声のマスターをお勧めします。
クラシック声楽の勉強もいいですね。

しっかりした裏声が出せるようになったら、徐々に音域を下げていきます。
高い裏声を保ったまま、少しずつ音を下げていき、地声に変わる限界地点を探ります。
地道な訓練ですが、この作業を繰り返して、音域を広げていきましょう。

>> 正しい裏声・ファルセットの方法を学ぶ

プロアーティストコース ベーシックコース 無料体験