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Q21:ボイストレーニングや歌の練習は1日に何時間くらいやればいいのですか?(無職・男・20)

こんにちは。
歌は楽器と違ってただ長時間練習すればいいというわけではありません。やみくもに声を出していても喉を痛めるだけですし、上達はしません。喉が疲労状態のまま無理をすると炎症を起こしたり、ポリープになったりしていまいます。

プロ野球の投手はヒジが命です。ヒジを大変酷使するので、生涯に投げられる数は決まっていると言われています。他のポジションに比べて選手寿命が短いのもそのためでしょう。

歌にも同じことが言えます。喉を酷使すれば、良い声を出せる寿命を縮めてしまいます。

1日に長くても1時間。ウォーミングアップから初めて、連続して声を出すのは20分程度に留めておきましょう。

ウォーミングアップは大事です。どんなスポーツ選手も必ずウォーミングアップをします。体を徐々に温めることで、筋肉をほぐし、全力運動に備えます。怪我を防止することもできます。

練習は目的を持って効率よく行うことが大事です。目的もなくダラダラと歌をうたっていても効果は望めません。その日のテーマ・目標を決めて、そのメニューを着実にこなすことが最も短期間で上達する方法です。むやみに長時間やっても筋肉は覚え切れません。せいぜい1時間集中して練習するようにしましょう。

そして最も大事なことは毎日継続することです。ボイストレーニングは発声という筋肉運動の訓練ですから、毎日やらないと効果がありません。毎日少しずつ筋肉に動きを覚えこませ、無意識で体が動くようにするのです。その日にやったことは一晩たって身になります。その積み重ねです。1日休むと取り戻すのに3日かかります。

ボイストレーニングは単純な筋肉運動の繰り返しですから、毎日続けるのはなかなか容易ではありません。歯磨きと同じように、自分の生活パターンの中に、習慣として取り入れるようにすることが一番ですよ。

それ以外の時間は音楽をたくさん聴いたりしてセンスを磨きましょう。音楽以外の芸術に触れるのもいいですね。日々の生活の中で感性を磨くことも必要です。普段何となくみていた景色もアンテナの張り方をちょっと変えるだけですべてが感動を与えてくれるものになるはずです。

歌はセンス(感性)を表現するための手段(技術・方法)です。センスが良くても技術がなくては表現ができませんし、いくら技術があってもセンスがなくては、いい音楽にはなりませんからね。

両方をバランスよく勉強していくことが大事なのです。

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