こんにちは。
ヒップホップだろうとポップスだろうと、声を使って表現するには、魅力的な声を作る必要があることに変わりはありません。
魅力的な声とは、大きく、深く、広がりがあり、そして力強い声です。
ヒップホップの場合はメロディーの動きがあまりないぶん、歌詞とサウンドとビートが命です。
発音ができていないと歌詞は伝わりませんし、ビートに乗ってラップするにはリズム感も相当良くないといけません。
そしてメッセージ性の高い言葉を伝えるには、しっかりとした発声で太くて力強くて響く声でないと説得力がないでしょう。か細くて弱弱しい声では頼りないですよね。
ヒップホップはもともと黒人のストリート文化で、彼らのリズム感や声質が一つの標準になっています。本場のラッパーがボイストレーニングを受けているかどうかは分かりませんが、日本人が彼らのようなサウンドを出すには、訓練は必要です。生まれもった声も体格も違いますからね。生活スタイルや民族のメンタリティも大きく影響しますから、ある意味日本人が最も苦手のスタイルかもしれません。
黒人が作った文化、黒人に合ったスタイルであっても、エミネムなど優れた白人ラッパーもたくさんいます。彼らに共通しているのは、自分なりの解釈で個性を作っていることです。確かにリズム感や声質という点で、黒人に及ばないかもしれませんが、白人ならではのスタイルを作っていると思います。それはポリシーであったり、プライドであったりするのでしょう。
強いメッセージ、強いサウンド、強い人間性が噛み合ってはじめて、人の心を打つのです。技術と同時に内面を磨くことも大事なのは言うまでもありません。要はヒップホップも一つに表現手段にすぎないということですね。何かを伝えたいという衝動を表に出す手段がたまたまヒップホップだったというだけです。表面的な音楽にならないことが一番大事なことですね。
ヒップホップは歴史が浅いぶん、まだまだ広がる可能性を持っていると思います。確かにファッション的に取られることが多いジャンルですが(もちろんそれも大事な要素ですが)、魂を揺さぶられるような表現をすることができる数少ない音楽だと思います。
日本からもそうした本物のアーティストが出現することを期待したいですね。
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