こんにちは。
ボイストレーニングをしなくても上手くなるのかという質問については、
「上手くなる人もいれば、ならない人もいる」
ということになるでしょう。
その先輩はしなくても上手くなるタイプなのだと思います。ボイストレーニングをしないからと言って練習をしなかったわけではないのですから、上達のコツを見つけるのが上手かったのか、生まれつきものすごい才能があったのかもしれません。
中には練習などしなくても上手いという人もいます。でもそういう人は特殊です。
歌は基本的に筋肉運動です。上手く歌うには、正しい筋肉運動が必要になります。正しい筋肉運動がなぜ必要かというと、しゃべる声と歌う声は発声方法が違うからです。
そして声を大きく太く響きのあるものにするには、普段使わない筋肉の訓練が必要なのです。好きな曲をたくさん歌っていても、そうした筋肉の訓練にならないことはありませんが、かなりの遠回りです。
スポーツ、例えば野球選手は、ボールを投げたり打ったりする練習だけをしているわけではありませんよね。基礎体力をつけるために走りこみや筋肉トレーニングをたくさんやります。
なぜかと言うと、ボールを速く遠くに正確に投げたり打ったりするには、筋力が必要だからです。そうした基礎訓練の上で、技術や感性を磨いているのです。
一流の野球選手はプロになっても素振りを欠かしません。でもその素振りが間違った素振りだったら、いくらマメができるほどやっても逆効果です。正しい動きを何回も繰り返すことで、そのパワー、正確性、スピードが増していくのです。
ボイストレーニングも目的は同じです。野球で言えば、基礎体力をつけ、正しいピッチングフォームやバッティングフォームを学ぶことです。
いくら選球眼が良くても、それを打ち返す技術がなければ意味がありません。
歌も呼吸・声帯・共鳴と言った声を出す一連の動作を適切に行うための訓練は必要です。その上で、正確な音程やリズム、様々なテクニックを身につけるのが目的なのです。
ボイストレーニングが必要か、必要じゃないか。
はっきり言って必要です。
ボイストレーニングをしなくても上手くなった人は、自分で自分に合った練習方法を見つけることができたということです。きっと影では血の滲むような練習をしているはずです。それが結果としてボイストレーニングになっていたわけです。
学校に通うのが必ずしもベストではありません。自分に合わないトレーニングやいいかげんなトレーニングを学んでも逆効果になることがあるからです。
要は、自分はどのような適性があり、どんなトレーニングが必要かを知ることができればいいのです。
習うにせよ、独学にせよ、自分に合った練習方法を見つけてくださいね。
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