プロがボーカルの悩みを解決します
Q30:自分はプロの歌手を目指しています。自信もあります。プロの方の目から見て、プロになるはどんなことが必要ですか。(高校1年・男・15)

こんにちは。
歌を聴かせていただたわけではないので、具体的なことは言えませんが、基本的なことをお話しします。

プロになると言う事は、自分の歌・音楽がお金を生み出さなくてはいけないということです。つまり自分が商品になるということです。

お金を生み出すということは、自分の歌にお金を払おうと思ってくれる人がいなければなりません。どんなに上手くてもカッコよくてもお金を払ってくれる人がいない限り、それはプロレベルではあっても、プロではありません。

いきなり生臭い話になってしまいましたが(笑)、そういう自覚・意識が必要だということです。

歌をうたう人は世の中にたくさんいます。
その中であなたの歌にわざわざお金を払ってくれるわけですから、よほど他にはない優れた点がなければなりません。それには声であったり技術であったりオリジナリティであったり歌詞であったり、色々な要素が含まれます。

まずはプロに通用する声や基本的な技術の習得に努めてください。太い声や技術がすべてではありませんが、一定のレベル(かなり高いレベルですが)は要求されます。オリジナリティは一定ラインを超えてからの話です。

上手い人は世の中にゴマンといます。しかし上手いだけではプロになることはできません。他にはないオリジナリティが必要です。オリジナリティとは何か。定義は難しいですが、「人間性」と言えるでしょう。変わった事をやって奇をてらえばオリジナリティが出ると考える人もいますが、それは間違いです。

オリジナリティとは、その人の経験や考え方、生き様です。狙って身につくものではありません。日頃から物事を深く考え、様々な事を経験し、世の中のたくさんのことを勉強し、ポリシーを持って生きているという人生そのものなのです。

技術やオリジナリティがあってもそれだけでプロの道が約束されるわけではありません。運やタイミングも必要です。世の中の流れも大きく影響します。素晴らしい音楽をやっていても「流行」と合わないということで、日の目を見ないミュージシャンはたくさんいます。

では、流行を追えばいいのか、というとそうではありません。流行を追うということは誰かが作ったものに乗るということです。自分が流行を作り出すくらいの気概がなくては認められないでしょう。安易に流行に乗ってデビューして消えていったアーティストは本当にたくさんいます。

最も大事なことは、一生自分の音楽で食べていくということです。一時的に売れたとしてもその後はどうなるでしょう。一生食べていくのは大変なことですが、自分は何のために音楽をやるのか、ということをぜひ考えてみて下さい。

決してCDデビューが目的にならないで下さい。CDデビューはあくまで通過点です。プロとしての音楽人生の第一段階の試験を通過しただけなのです。

厳しいことをお話ししましたが、プロになるということは自分だけでなく、自分のために動いてくれるスタッフや関係者の生活、その人たちの家族の生活を背負うということです。それだけの覚悟と責任を持って臨んでほしいです。

そしてたくさんの人に愛される人間性を身につけてください。「こいつのために一生懸命働こう」とスタッフに思ってもらうことは何よりも大切なことですからね。

好きな仕事で食べていくというのは素晴らしいことで、選ばれた人しかできないことです。多くの人は自分のやりたいこととは違うことをやって生活しています。それだけ大変なのです。

まだ高校生ですから、これからです。強い意識を持って、毎日練習や勉強に励んでくださいね。

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