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Q49:オールディーズ&モータウン系のコピーバンドでボーカルをやっていますが、自分の声のマイクのりが悪いのが気になっています。
メンバーからも、エッジのない声、太いがぼんやりした声、ハイの要素が少ない声だと言われます。
歌う曲のジャンル的にもバンドの演奏に負けない、マイク乗りのいい声を習得したいのですが、生まれつきの声質のせいなのでしょうか。
それとも、何かコツがあるのでしょうか。何かよいアドバイスを頂ければ幸いです。(会社員・女・26)

こんにちは。
マイク乗りを良くないことには、いくつか原因があります。

まず、声に人間の耳に届きやすい音域の周波数成分(3000Hz付近)が欠けていること。
そして、呼吸・声の出し方によるアタック感です。

中高音域が不足していてこもった声だとマイクに乗りにくくなります。
これは生まれつきの声質もたしかにありますが、多くの場合は発声や呼吸、特に共鳴のさせ方に問題があることが多いようです。
話し声がこもった人でも、正しい発声をマスターしていれば、マイク乗りのいいクリアで迫力のある歌をうたうことはできます。
中高音域を豊かな声にするには、特に共鳴は大事です。響かせるための場所を作り、そこに声を当てることで、より大きい反響を作ることができれば、いわゆる「通る」声になります。

声をパソコンに取り込んで波形を見るとよく分かりますが、出だしの音が小さく、段々大きくなっていくような歌い方をする人は、こもった声になりがちです。

またクラシックの声楽をやっている人にありがちですが、頭に抜くような発声だと、パンチのない歌になることは多いですね。声を当てる位置を変えれば、声も変わりますから色々研究してみるのもよいでしょう。

そして呼吸も大事です。アタックの強い、パンチのある声を出すには、腹式呼吸による深くて強い呼吸は必要です。

もちろん生まれもったものもありますが、ボイストレーニングで、かなり改善させることはできるはずです。呼吸・発声の基本をマスターして、自分のベストの声を手に入れて、それでもマイク乗りがよくないようであれば、バックのアレンジやサウンドを見直してみることも必要ですね。

黒人のように歌うことは、骨格や体が違うので、なかなか難しいものです。日本人がそっくりに歌うことは無理な話ですし、そもそもそっくりに歌う必要があるのかということも疑問です。過去の素晴らしい楽曲を自分なりの表現で歌うことも大切なことですよ。 がんばってください。


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