こんにちは。
バックコーラスと声優では、学ぶべき内容やプロになるためのアプローチが異なりますが、大事なことはご本人の「やりたい!」という気持ちだと思います。
人生を賭けて何かに取り組むことは素晴らしいことです。結果がうまくいこうがいくまいが、一つのことに打ち込んだというプロセスはその人のかけがえのない財産になります。特に若い頃の努力は自信にもつながり、後の人生に大きな影響を及ぼすでしょう。
バックコーラスにしても声優にしても、決して楽な道ではありません。いわゆる表舞台に立つ歌手やアーティストとは、求められるものも少し違います。最近はそうでない場合もありますが、タレント的な華やかさよりも、職人的な資質・技術が求められることは間違いありません。
例えば、歌手・アーティストであれば、その人の表現力・個性が非常に大事ですが、バックコーラスはメイン歌手の表現を支えることが目的なので、相当のスキルが要求されます。歌手・アーティストなら自分の歌唱法を確立してそれを追及していけばよいですが、サポート役は様々な歌手に合わせて臨機応変に歌える歌唱スキルが必要です。歌手なら、突出した部分があればそれが個性や味になるので多少の技術の未熟さもカバーできますが、コーラスは、音程が絶対に外れない・リズムが狂わない・譜面をすぐに歌える能力など絶対的なものが要求されるのです。
いずれにせよ、しっかりとした基礎技術や知識の習得、コミュニケーション能力を磨くことが不可欠です。音大や専門学校に行くことは確かに手っ取り早いように思いますが、入学したことで安心・満足してしまう人が多いことも現実としてあります。要はご本人のやる気を超えた決意が必要だということです。決意さえあれば、お金をかけなくてもいくらでも学ぶことはできます。真剣に取り組んでいれば、必要な情報は自然と入ってくるようになるはずです。業界でアルバイトをしながら、プロの仕事を目の前で覚えるというのも一つの方法でしょう。
やはりきちんとした知識と技術を身につけるには、信頼できる先生につくことが近道ですが、独学でやれるところまでやって、壁にぶつかってどうしようもなくなってから学校やスクールに通うのもよいかと思います。自分の歌を録音し、プロのそれと何が違うのか、どうすれば近づくかということを一生懸命考えることが大事です。そして、音楽のプロになるわけですから、好き嫌いをせずにあらゆるジャンルの音楽を聞くようにするとよいですね。
華やかに見える世界ですが、実際は地味で地道な仕事です。運もありますし、努力だけではどうにもならない場合も出てくるでしょう。
好きなことを仕事にするということは、素晴らしいことですが、多くのことを犠牲にしなければなりません。
一生の職業を決めるわけですから、本当に人生をかけられるかということを含め、よく話し合ってみてはいかがでしょうか?
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