こんにちは、ご質問ありがとうございます。
歌の練習をするときには、歌う環境はとても重要です。この環境次第で、上達するかしないかが決まってしまうと言っても過言ではありません。
このとき気を付けなくてはならないのは、気持ち良く歌えるか、そして自分の声がどのように聴こえるかです。気持良く歌うと言っても気分良く歌えるという意味ではありません。例えば、お風呂場などは声が響きますし、湯船に浸かってポカポカしていれば気分良く歌えるかもしれませんが、正しい発声で歌えません。何より、歌を響きでごまかしてしまい、自分が実際にどのように歌っているかが分からなくなってしまいます。
理想を言えば、なるべく響かないような場所が練習にはふさわしいです。良い声を出したり、声量をアップさせるには、自分の体を使って響かせなくてはなりません。ですが、外的な要素で響いてしまうと、自分の体でどのくらい響いているのか分からなくなります。響きが増えれば、声は太くなったように感じますし、声量も上がった気持ちになりますが、それは自分が上手くなったわけではありません。 普段そのような場所で歌っていると、いざレコーディングスタジオで録音をするときにあまりのギャップに驚くでしょう。レコーディングスタジオは基本的になるべく響かないように作ってあるからです(エコーなどは後からエフェクト処理します)。
ご質問者の方は小さい部屋だと歌いにくいとのことですが、小さい部屋だと少し大きな声を出すと音が回ってしまいます。部屋の大きさによって音が飽和する限界点は変わります。その場合は、物の配置を工夫してなるべく響きを減らすと良いでしょう。
例えば、物がゴチャゴチャしていたほうが、響きが拡散して少なくなる場合があります。音は、自分が「天井と床」や「向かい合った平行な壁面」の間にいると、反射しあって余計に響いてしまいます。ツルツルとして硬いものは音を反射しやすいです(お風呂場等)。逆に物が多くて反射しあう場所が少なかったり、カーテンなどの布は音を吸収してくれるので反射を抑えてくれます。ただこの辺りを厳密につきつめて行くと音響の知識が必要になるので、あまり難しく考えずに歌いやすいような配置を色々と試してみるとよいですね。
自分の立つ場所も重要です。壁の近くで壁に向かって立てばそれだけ響いてしまいます。なるべく壁を背にして立ち、カーテンを正面にして歌うと無駄な響きを抑えられるはずです。小さい部屋だと気持ちが抑えられて思いっきり歌えないということはあるかもしれません。たしかに屋外や広い場所のほうが声は出しやすいとは思います。しかし実際のレコーディングは1〜2帖の狭いブースで歌いますし、
慣れておくと良いかもしれませんよ。
プロの練習場所といっても、人それぞれですが、常に高級なスタジオなど最高の環境で練習しているということはないですね。普通に部屋で練習する人が多いのではないでしょうか。すでに技術力はあるので、何時間も練習しまくるということはなく、むしろ精神面や体調を整えたりすることのほうに気を使っている人が多いように思います。またプロの場合は自分の声を把握しているので、外的な響きが多少あっても補正して聴けるということはあります。
以上、参考にしてもらえたら嬉しいです。がんばってくださいね!
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