こんにちは、ご質問ありがとうございます。
基本的に高い声というのは力が入りやすいものです。何故かというと、高い声は、声帯を引っ張って薄く伸ばすことで出しますが、引っ張るという動作がある以上、力がかかることは避けられないからです。
しかし、プロのように太い声で伸びやかかつパワフルに歌うには、喉はリラックスさせておかなければなりません。力が入ってしまう原因として、主に次の二つが考えられます。
一つ目は、単純に筋力不足で、力を入れないと声帯を伸ばせないということです。少し乱暴な例えですが、イメージとして、100kgのバーベルを持ち上げることができる人は、
10kgの鉄アレイを軽々と持ち上げられますよね?ですが、10kgの鉄アレイしか持ち上げられない人は、100%の力を込めなければ持ち上がりません。
つまり、自分の出せる高音の限界を超えているか、限界に近い場合、どうしても力が入ってしまうのは避けられないのです。改善するには、正しい発声練習を行い、声帯を鍛えていくしかありません。
もう一つは、精神的な理由です。筋力的には問題なく出せる高音でも、苦手意識などにより、無意識に力が入ってしまう場合です。苦手意識をなくすコツは、音を高い・低いと思わないことです。高い音が来ると構えてしまうと、誰でも力は入ってしまいます。音の高低ではなく、メロディーの塊として意識することが大事です。
例えば、中低音域を歌っているとき、メロディーの高低はあまり意識しないと思います。その感覚は高音域でも維持しなければなりません。そもそも歌っているときに、高い音が出るかどうかを心配しているようでは、決して聴く人の心に響く歌は歌えません。カラオケやのど自慢大会ならそれでも構いませんが、コンテストに出るということは感動させる歌がうたえなければダメです。
歌詞とメロディーを表現するために100%気持ちを込めなければ良い歌にはならないのです。
高い音が出る出ないというのはステージで心配する問題ではなく、練習で解決しておくべきことです。
ただ、どちらに当てはまるかは、慎重に判断する必要があります。アマチュアの方の場合、限界ギリギリの高い声なのに、「出せている」と勘違いしていることが多いからです。限界の高音は「歌に使える高音」ではありません。力を入れなくても楽に出せる高音が「歌に使える高音」、すなわち「出せている」ということを頭に入れておいて下さい。
プロ志向とお見受けしましたので、少し厳しい意見を述べましたが、問題を解決して、ぜひ頑張ってくださいね。
>> トップページへ