こんにちは。鼻声で悩まれている方は意外と多いですね。
鼻声の原因はいくつかあるのですが、実際の声を聴いていないので一般論になりますが、参考にしてもらえたら幸いです。
勉強されているようなのでご存知だと思いますが、鼻声には大きく分けて2タイプあり、鼻の奥での響き(鼻腔共鳴)がある場合とない場合で対策が異なります。
まず鼻腔共鳴がない場合ですが、これは極端に言えば鼻をつまんで声を出している状態です。何らかの原因で、鼻がつまった状態になっているので、その原因を取り除くことが必要です。場合によっては鼻の病気(炎症など)の可能性もあるので、あまりひどい場合や治らない場合は、お医者さんにご相談されると良いかと思います。
次に鼻腔共鳴がある場合ですが、こちらは鼻が詰まってはおらず鼻の奥で良く響いているのですが、それ以外の部分(喉など)の響きがないために、鼻の響きだけが目立って、こもったような声になっている状態です。
鼻の奥を響かせる鼻腔共鳴は、声の中音域成分を増幅させて豊かで声量感のある声を作るのに有効なテクニックですが、良い声というのは鼻以外の部分でもバランス良く響かせなければなりません。
この点、アマチュアの方の場合、喉の空間(咽頭腔)での響きが極端に少ないことで鼻声状態になっていることが非常に多いです。このケースでは、正しい喉の使い方を覚えて、喉の空間で響かせられるようになれば解決します。
さて、質問者さんの場合、常に鼻声というわけではなく、ある状況下においてだけ発生するようなので、後者の可能性が高いと思われます。
つまり、喉も響いている時は普通の声で歌えているが、喉が力んだりして、喉の空間が締まってしまったときに、鼻での響きのみが強調されて鼻声になってしまうのでしょう。曲によってなる場合とならない場合があるというのも、喉を開いて歌える曲と、喉が締まってしまう曲のあるのだと思います。
例えば、サビで無理に大きな声量や高い声を無理に出そうすると、無駄な力を入って喉が締まり、響きはなくなってしまいます。それだとかえって大きな声も高い声も出せません(声量は力で出すものではありません)。頑張って力を入れているのに声が出てくれないから余計に力を入れるという悪循環に陥ってしまうのです。
解決方法については、2点アドバイスさせて頂きます。
まず、歌うときの声と演奏のバランスをきちんと調整です。気持ちが良いからとカラオケの音量を上げ過ぎたり、エコーをかけ過ぎたりすると、自分の声が聞こえづらくなって、正しい発声が出来なくなります。
自分の声がしっかり聞こえる音量バランスとスピーカーの向き(自分のほうに向ける)をチェックすると良いでしょう。もちろんマイクの使い方も大事です。アマチュアの方は意外とマイクを遠くに持ったり、顔の正面から外れた状態で歌っている人が多いですからね。これだとどんなにカラオケを下げても、声は聴こえません。
そして、2つ目は正しい発声をするということ。良い声、つまりどの音域も万遍なく響いている太くて伸びやかで強い声というのは、正しい呼吸・発声が絶対に必要です。正しい発声が出来ていないのに、自分の声質が気に入らないという方は意外に多いです。
声質というのは、その人の本来の声を引き出して初めて良い悪いを判断すべきであって、不完全な状態でどうこう悩むのはナンセンスですからね。
最後に、鼻声というのは、必ずしも悪いことではありません。鼻にかかった声でも素晴らしい歌をうたうアーティストはたくさんいますし、逆に個性的だったりします。気になるようなら、信頼できるボイストレーナーの先生に一度診てもらうと良いかもしれませんね。
声は、ある程度は生まれ持ったものですが、正しいトレーニングで理想の形に作っていくことが出来ます。理想の声を目指して頑張って下さいね!
以上、参考にして頂けたら嬉しいです。ありがとうございました。
>> トップページへ