日曜日の渋谷。今日もCDショップはたくさんのお客さんで賑わっています。
ちょっとのぞいてみましょう。
お客のAさんは、たくさんのCDの中から、お目当てのCDを見つけたようです。
発売したばかりそのCDは、大きな看板の前に山積みになっています。
試聴機の順番を待って、いよいよAさんはヘッドフォンをかぶります♪
どうやら気にいったようです♪。Aさんは、そのCDを手にレジに向かいました。
どこでもある風景ですね。
この「CDを買う」という行動から音楽業界の姿をひも解いていきましょう。
AさんはどうやってそのCDを知ったのでしょう?
お客さんはなぜCDを買うのでしょうか。
それはどこかで「そのCDの存在を知って」、買って聴きたいなーと思ったからですね。
ではお客さんはどこからそのCDの情報を得たのでしょうか。
テレビ・ラジオなどで流れていた
CDショップの試聴機で聴いた
雑誌のCDレビューで知った etc・・
中には、そのアーティストの大ファンで、新譜が出たら無条件で買うという人もいるかもしれません。
CDショップの一角に、看板がドーンとあって、お店が大々的に宣伝しているから試しに・・ということで買ってみることもあるかもしれませんね。
いずれにしても、どこかでそのCDの存在を知ったから、「買おう」・・・と思ったわけです。
CDの存在を知ってもらうのに、その「人目の触れる場所」にCDの情報をのせる必要があるわけですね。
CDを人目に触れさせる
メディアという言葉を聴いたことがありますか?
よく「マスメディア」とか「マルチメディア」などと使いますね。
メディアとは、「媒体(ばいたい)」という意味です。媒体とは、辞書で引くと「一方から他方へ伝えるためのなかだちとなるもの。伝達の手段」と書かれています。
つまり、ある人からある人に何かを伝えるときの手段ということですね。
一人が一人に対してだけ伝えたいのであれば、メディアは特に必要ありません。「これ聴いてみて」と音を渡せばすむからです。
しかし、 一度にたくさんの人に伝えたいとき、ひとりひとりに言ってまわるわけにはいきません。全国行脚(あんぎゃ)をして一軒一軒訪問して伝えて回っても構わないですが、ちょっと(かなり?)大変ですよね。
そこで、不特定多数への伝達の手段となるメディアが必要になるのです。
メディアには、例えば
テレビ
ラジオ
新聞
雑誌
インターネット
などがあります。
たくさんの人が目にするメディアであれば、一度にたくさんの人に知ってもらうことができます。視聴率の高いTV番組に出演したり、有名な雑誌に取り上げられたりすれば、たくさんの人に存在を知ってもらえます。
このように、「メディアにのる」ことが、CDの存在を知ってもらうためには重要なのです。
だからといって、アーティストがTV局に突然乗り込んでいって「僕を流してくたさい!」といったところでおそらく門前払いにあうでしょう。 ではどうすれば、メディアに情報をのせられるでしょうか?
<まとめ>
>>TOPページ
※当サイトの無料公開コンテンツの内容につきましてのお問い合せ・ご質問等は一切お受け出来ませんのでご了承下さい。
目次 はじめに |
第1章 - お客さんがCDの存在を知るまで 1. CDを知ってもらう 2. メディアにのせる・記事・広告 3. 試聴機に入れてもらう・ライブ活動 4. CDがお店に並ぶまで・流通 |
第2章 - CDクレジットから業界を覗いてみよう 1. CDクレジットの説明 |
第3章 - CDが出来るまで 1. マスタリングとミックスダウン 2. レコーディング 3. アーティストの発掘 |
第4章 - 契約、そしてお金が動く 1. アーティストに関わる契約 2. アーティストが手にする収入 3. 新人と大物の収入 4. 著作権と音楽出版社 最後に |