音楽ビジネスの仕組みが手に取るように分かる!

第1章 お客さんがCDの存在を知るまで


1-2 メディアとは?


メディアは、その性質から大きく2つに分けられます。

@記事や番組
A広告

@は、何か話題性があって新聞記事に取り上げられたり、ニュースや音楽番組に出演したり、ラジオでかけてもらったりすることです。いわゆるPR、パブリシティなどと呼ばれるものです。

これはお金もかからないし、とても効果的な方法です。しかし有名アーティストなら引っ張りダコでしょうが、無名の新人がいきなり取り上げられるのはとても難しいです。

Aは、お金を払って広告を出すことです。

広告はあらゆるこころで見ることができます。TVコマーシャル、電車の中吊り、新聞雑誌からバスの車体などなど・・・・人目に触れる場所はすべて広告スペースかのような状態ですね。

これはお金がかかります。人目に触れやすければ触れやすいほど高額になります。アーティストが自分の力で@やAができれば理想ですね。

でも実際には、かなり大変は仕事ですし、お金もかかります。そこでレコード会社やプロダクションなどの会社がアーティストの代わりにこれらの仕事をやってくれるわけです。このように人目に触れさせる仕事のことを、「宣伝」といいます。

記事や番組で取り上げてもらう
CDの存在をメディアで取り上げてもらえるように売り込むのは、レコード会社の「宣伝スタッフ」の役割です。プロモーターとも言われます。

宣伝スタッフは日々、CDのサンプル盤や資料をもってテレビ、ラジオ、新聞、雑誌などのメディア各社をまわって売り込みをします。各メディアもいい番組や記事を作るために、話題のアーティストをどんどん取り上げたいと思っています。

そこに、
「今度こんな新しいCDが出ます。とても話題になっていますのでぜひ取り上げてください。」
とお願いに行くのです。

大物アーティストが新譜を出すと、毎日のようにテレビやラジオでかかりますし、雑誌ではレビューやインタビュー記事がのったりしますね。これは宣伝スタッフが足しげくメディアをまわって、売り込んできた成果なのです。

広告を出す
CDの発売前になると、TVで新曲のCMがバンバン流れたりしますね。雑誌にカラー広告を出したりもします。派手な宣伝カーが町を徘徊することもあります。

これらの広告は、レコード会社がお金を払って出してもらっています。

人の目に触れさせるとき、一度に大量に露出するととても印象に残ります。あちこちで耳にしたり目にしたりすると、いつのまにか覚えていたりしますよね。

だから、宣伝の仕事は、限られた予算の中で最大限に人目に触れさせるようにすることなのです。

気になる広告の値段ですが、全国ネットのTVCM(スポットともいいます)だと露出量にもよりますが、数百万から数千万円かかります。別にCM制作費もかかります。ですから、よほど売れる見込みのないアーティストでないと、大量に露出するのは難しいわけです。

大きなプロジェクトになると、「広告代理店」に宣伝を頼んだりもします。広告代理店というのは、メディアへ広告を載せる場合に、より目立つような企画を立てたり、代わり交渉などにやってくれるところです。

このように、宣伝スタッフの血のにじむような努力とお金で、お客さんはそのCDの存在を知るわけですね。



>>TOPページ
※当サイトの無料公開コンテンツの内容につきましてのお問い合せ・ご質問等は一切お受け出来ませんのでご了承下さい。

目次
はじめに
第1章 - お客さんがCDの存在を知るまで
1. CDを知ってもらう
2. メディアにのせる・記事・広告
3. 試聴機に入れてもらう・ライブ活動
4. CDがお店に並ぶまで・流通
第2章 - CDクレジットから業界を覗いてみよう
1. CDクレジットの説明
第3章 - CDが出来るまで
1. マスタリングとミックスダウン
2. レコーディング
3. アーティストの発掘
第4章 - 契約、そしてお金が動く
1. アーティストに関わる契約
2. アーティストが手にする収入
3. 新人と大物の収入

4. 著作権と音楽出版社


最後に

オンラインスクールでプロを目指そう

ページトップへ
プロを目指す カラオケも上達 無料体験レッスン