トライアド(3和音)でコードの仕組みが分かったところで、音をもう一つ積み重ねて4和音を作ってみましょう。
4和音が使えると、音楽のバリエーションもぐんと広がります。
使い方は、トライアドの上に3度の上の音を加えるだけです。
トライアドには4種類ありましたね。覚えていますか?
長-短 | メジャートライアド |
短-長 | マイナートライアド |
長-長 | オーギュメントトライアド |
短-短 | ディミニッシュトライアド |
この4種類のトライアドの上にもう一つ音を足してみましょう。
さて、トライアドにもう一つ上に3度を足すと何種類のコードができるでしょう。
3度には長3度と短3度がありました。
4種類のトライアドに2種類の3度が加わるわけなので、4×2で全部で8種類になります。
では順番に確認していきましょう。
まずはメジャートライアドに長3度と短3度をそれぞれ足してみます。
メジャートライアド+長3度
このコードを「メジャーセブンスコード」といいます。この場合はルートが「C」なので「Cメジャーセブンスコード」いいます。表記は「CM7」「C△7」「CMaj7」などと書きます。略して「シーメジャーセブン」と呼びます。
メジャートライアド+短3度
このコードは「ドミナントセブンスコード」といいます。この場合は「Cドミナントセブンスコード」ですね。表記は 「C7」と書きます。呼び方は「シードミナントセブン」とか単に「シーセブン」と呼びます。
今度はマイナートライアドに長3度と短3度をそれぞれ足してみましょう。
マイナートライアド+長3度
このコードは「マイナーメジャーセブンスコード」といいます。この場合は「Cマイナーメジャーセブンスコード」です。表記は 「CmM7」とか「Cm△7」 と書きます。呼び方は「シーマイナーメジャーセブン」です。
慣れないと、ゴチャゴチャするかもしれませんが、がんばってついてきてください。
マイナートライアド+短3度
このコードは「マイナーセブンスコード」といいます。
この場合は「Cマイナーセブンスコード」だね。
表記は 「Cm7」と書きます。呼び方は「シーマイナーセブン」です。
残り半分です。一気にいきましょう!
オーギュメントトライアド+長3度
オーギュメントトライアドに長3度ですが、これは使用されません。何故かというと、譜面をみてもらえると分かると思いますが、「B」に♯がついてますね。
Bに♯ということはオクターブ上のCになってしまうからです。ルートと同じ音になってしまうから、結局オーギュメントトライアドと同じ音構成になってしまいますからね。
オーギュメントトライアド+短3度
このコードは「オーギュメントメジャーセブンスコード」といいます。この場合は「Cオーギュメントメジャーセブンスコード」だね。表記は 「CaugM7」とか「Caug△7」と書きます。「メジャーセブンスコード」の5thが シャープ(#)したと考えて「C△7(#5)」と書いて「Cメジャーセブン#ファイブ」と呼んだりします。
<例外>オーギュメントトライアド+減3度
ここでひとつ、例外があって「オーギュメントトライアド+減3度」というコードがあります。
「オーギュメントセブンスコード」と言います。これはドミナントセブンの5thが#しているので、「Cオーギュメントセブン」とか「Cドミナントセブン#ファイブ」とか単に「Cセブン#ファイブ」と呼んだりします。
もう一息です。最後にディミニッシュトライアドをみてみましょう。
ディミニッシュトライアド+長3度
ディミニッシュトライアド+長3度は「マイナーセブンフラットファイブ」 です。
または 「ハーフディミニッシュ」 といいます。 「マイナーセブンスコード」の5thがフラット(♭)しているという考え方ですね。 表記は「Cm7(♭5)」です。
ディミニッシュトライアド+短3度
最後に「ディミニッシュトライアド+ 短3度 」を 「ディミニッシュセブン」 といいます。表記は「Cdim7」とか特殊な書き方では「C。7」と書くこともあります。
さあこれで全パターンを確認しました。4和音のことを「セブンスコード」と言います。
難しくなってきましたね。ダイアトニックコードのところでも勉強しましたが、実際によく使われるコードというのは限られていますから安心してください。
最後にまとめておきましょう。
ルートCの場合 | +長3度 | + 短3度 | 例外+減3度 | ||
メジャートライアド | C△7 | C7 | |||
マイナートライアド | Cm△7 | Cm7 | |||
オーギュメントライアド | - | Caug△7 | Caug7 | ||
ディミニッシュトライアド | Cm7(b5) | Cdim7 |
これさえ覚えておけば、コードはばっちりです。
セブンスコードについてもう少し詳しく説明しましょう。
トライアド(3和音)のところで、ダイアトニックコードというのを勉強したのを覚えていますか?メジャースケール上にできるトライアド(3和音)のことです。
同じように、メジャースケール上にセブンスコード(4和音)を作ってみましょう。
それぞれのコードに名前(コードネーム)をつけてみましょう。
まずは I から。
これはメジャートライアドに長3度を追加したものだから「メジャーセブンコード」ですね。
ルートが「C」だから「C△7」です。
C△7
次はIIです。
ルートがDで、マイナートライアドに短3度だから、Dマイナーセブンです。
Dm7
III。
ルートがEで、マイナートライアドに短3度だから、Eマイナーセブンです。
Em7
IV。
メジャートライアドに長3度、ルートがFだから、Fメジャーセブンです。
F△7
V。
メジャートライアドに短3度、ルートがGだからGドミナントセブンですね。
G7
もう一息です。VI 。
ルートがA、マイナートライアドに短3度だから、Aマイナーセブンです。
Am7
ラスト、VIIです。
ルートがBで、マイナートライアドに長3度だから、Bマイナーセブン♭5 ですね。
Bm7(♭5)
ではまとめておきましょう!
トライアドで学んだダイアトニックコードに似ていますね。
これらは、スケール上にできるセブンスコードだから、「スケールトーンセブンスコード」といいます。この場合は「Cメジャースケール」だから、「Cメジャーのスケールトーンセブンスコード 」というわけですね。
ではここで、別のキーでも確認してみましょう。
Key= F
Key= G
ルートは違ってもコードの種類は同じ順番になっていることに注目して下さい。
ダイアトニックコードと同じように、セブンスコードでもコードの種類の順番は一緒なのです。
度数表示で整理しておこう!
I△7 |
IIm7 |
IIIm7 |
IV△7 |
V7 |
VIm7 |
VIIm7(♭5) |
この並び方はぜひ覚えてしまってください。