あいうえ音楽理論 for ボーカル

9.セブンスコード(4和音)

音を4つ重ねよう


トライアド(3和音)でコードの仕組みが分かったところで、音をもう一つ積み重ねて4和音を作ってみましょう。

4和音が使えると、音楽のバリエーションもぐんと広がります。
使い方は、トライアドの上に3度の上の音を加えるだけです。

トライアドには4種類ありましたね。覚えていますか?

長- メジャートライアド
-長 マイナートライアド
長-長 オーギュメントトライアド
- ディミニッシュトライアド


この4種類のトライアドの上にもう一つ音を足してみましょう。

さて、トライアドにもう一つ上に3度を足すと何種類のコードができるでしょう。

3度には長3度短3度がありました。
4種類のトライアドに2種類の3度が加わるわけなので、4×2で全部で8種類になります。

では順番に確認していきましょう。
まずはメジャートライアドに長3度と短3度をそれぞれ足してみます。

メジャートライアド+長3度



このコードを「メジャーセブンスコード」といいます。この場合はルートが「C」なので「Cメジャーセブンスコード」いいます。表記は「CM7」「C△7」「CMaj7」などと書きます。略して「シーメジャーセブン」と呼びます。

メジャートライアド+短3度



このコードは「ドミナントセブンスコード」といいます。この場合は「Cドミナントセブンスコード」ですね。表記は 「C7」と書きます。呼び方は「シードミナントセブン」とか単に「シーセブン」と呼びます。

今度はマイナートライアドに長3度と短3度をそれぞれ足してみましょう。

マイナートライアド+長3度



このコードは「マイナーメジャーセブンスコード」といいます。この場合は「Cマイナーメジャーセブンスコード」です。表記は 「CmM7」とか「Cm△7」 と書きます。呼び方は「シーマイナーメジャーセブン」です。

慣れないと、ゴチャゴチャするかもしれませんが、がんばってついてきてください。

マイナートライアド+短3度



このコードは「マイナーセブンスコード」といいます。
この場合は「Cマイナーセブンスコード」だね。
表記は 「Cm7」と書きます。呼び方は「シーマイナーセブン」です。

残り半分です。一気にいきましょう!

オーギュメントトライアド+長3度



オーギュメントトライアドに長3度ですが、これは使用されません。何故かというと、譜面をみてもらえると分かると思いますが、「B」に♯がついてますね。

Bに♯ということはオクターブ上のCになってしまうからです。ルートと同じ音になってしまうから、結局オーギュメントトライアドと同じ音構成になってしまいますからね。

オーギュメントトライアド+短3度



このコードは「オーギュメントメジャーセブンスコード」といいます。この場合は「Cオーギュメントメジャーセブンスコード」だね。表記は 「CaugM7」とか「Caug△7」と書きます。「メジャーセブンスコード」の5thが シャープ(#)したと考えて「C△7(#5)」と書いて「Cメジャーセブン#ファイブ」と呼んだりします。

<例外>オーギュメントトライアド+減3度




ここでひとつ、例外があって「オーギュメントトライアド+減3度」というコードがあります。
「オーギュメントセブンスコード」
と言います。これはドミナントセブンの5thが#しているので、「Cオーギュメントセブン」とか「Cドミナントセブン#ファイブ」とか単に「Cセブン#ファイブ」と呼んだりします。

もう一息です。最後にディミニッシュトライアドをみてみましょう。

ディミニッシュトライアド+長3度




ディミニッシュトライアド+長3度は「マイナーセブンフラットファイブ」 です。
または 「ハーフディミニッシュ」 といいます。 「マイナーセブンスコード」の5thがフラット(♭)しているという考え方ですね。 表記は「Cm7(♭5)」です。


ディミニッシュトライアド+短3度




最後に「ディミニッシュトライアド+ 短3度 」を 「ディミニッシュセブン」 といいます。表記は「Cdim7」とか特殊な書き方では「C。7」と書くこともあります。

さあこれで全パターンを確認しました。4和音のことを「セブンスコード」と言います。

難しくなってきましたね。ダイアトニックコードのところでも勉強しましたが、実際によく使われるコードというのは限られていますから安心してください。

最後にまとめておきましょう。

ルートCの場合 +長3度 + 短3度 例外+減3度
メジャートライアド C△7 C7
マイナートライアド Cm△7 Cm7
オーギュメントライアド - Caug△7 Caug7
ディミニッシュトライアド Cm7(b5) Cdim7


これさえ覚えておけば、コードはばっちりです。

スケールトーンセブンスコード

セブンスコードについてもう少し詳しく説明しましょう。

トライアド(3和音)のところで、ダイアトニックコードというのを勉強したのを覚えていますか?メジャースケール上にできるトライアド(3和音)のことです。

同じように、メジャースケール上にセブンスコード(4和音)を作ってみましょう。




それぞれのコードに名前(コードネーム)をつけてみましょう。
まずは I から。

これはメジャートライアドに長3度を追加したものだから「メジャーセブンコード」ですね。
ルートが「C」だから「C△7」です。

C△7


次はIIです。
ルートがDで、マイナートライアドに短3度だから、Dマイナーセブンです。

Dm7


III。
ルートがEで、マイナートライアドに短3度だから、Eマイナーセブンです。

Em7


IV。
メジャートライアドに長3度、ルートがFだから、Fメジャーセブンです。

F△7


V。
メジャートライアドに短3度、ルートがGだからGドミナントセブンですね。

G7


もう一息です。VI 。
ルートがA、マイナートライアドに短3度だから、Aマイナーセブンです。

Am7



ラスト、VIIです。
ルートがBで、マイナートライアドに長3度だから、Bマイナーセブン♭5 ですね。

Bm7(♭5)


ではまとめておきましょう!


トライアドで学んだダイアトニックコードに似ていますね。

これらは、スケール上にできるセブンスコードだから、「スケールトーンセブンスコード」といいます。この場合は「Cメジャースケール」だから、「Cメジャーのスケールトーンセブンスコード 」というわけですね。

ではここで、別のキーでも確認してみましょう。

Key= F


Key= G


ルートは違ってもコードの種類は同じ順番になっていることに注目して下さい。
ダイアトニックコードと同じように、セブンスコードでもコードの種類の順番は一緒なのです。

度数表示で整理しておこう!

I△7
IIm7
IIIm7
IV△7
V7
VIm7
VIIm7(♭5)


この並び方はぜひ覚えてしまってください。



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