落合:メジャーになって変わったこととかある?
sono:ライブの質が変わりましたね。1回1回のライブのクオリティを上げるのにどうしたらいいか、ということを考えるようになりましたね。良い作品を作ることとか、プロとして考えるようになりました。あと関わるスタッフの数が違うので責任は感じました。
落合:ライブも変わった?
sono:インディーズ時代もツアーはやりましたけど、メジャーになってからはもっと幅が広がりました。特にTVのタイアップが決まったときは、行ったことない地方のライブハウスが一杯になったりとか。知らないところでファンが増えるのが驚きましたね。
落合:メジャーデビュー後は忙しくなった?
sono:メディアの取材とかラジオ局の宣伝とか営業とか、休む暇はなかったです。月に1日休めればいいほうでしたし。体調管理を一番気にするようになりましたね。
落合:ツアーとかやってると毎日歌うわけだけど、喉とかの管理とかは大変だったんじゃない?
sono:もう加湿器は必ず炊いて。ホテルの部屋ではお風呂にお湯はったりとか。マスクして寝たりとか。
落合:普段の練習はどんなことをするの?
sono:準備運動とか発声練習とかボイストレーニングは必ずやります。昔習ったボイストレーニングを思い出したりして。あと自分の歌をMDとかに録音して聴きなおして、どこが悪いかとか研究してます。ライブも全部必ず聴きなおしますね。
落合:やっぱりどんなときも基本が大事だよね。あとは自分を客観的に知ること。
では11/22発売の初のソロアルバムについて聞かせてもらえる?
sono:初めて全部自分で作詞作曲をしたので、グループとは違って思い入れがありますね。背伸びをしないでありのままの自分が出せたと思います。コーラスグループだとあまり個性を出せないので、個性的に歌うにはどうしたらいいかは、すごく研究しましたね。練習でも前よりもMDで何回も録音して聴いて、ここではどういう歌い方がいいかとかすごく考えてレコーディングしました。
落合:ズバリ聴きどころは?
sono:こころのカギをどこかに置き忘れてしまった人にぜひ聴いていただきたいです!
落合:最後に、歌を勉強している全国のアマチュアの方に向けてメッセージをお願いします。
sono:自分を信じてあきらめないで欲しいですね。こうなりたいとイメージすることはすっごく大事です。ステージに立ってる自分とか。私も、例えば夜公園の台に上ってステージだと思って、目の前にたくさんお客さんがいるつもりで練習したりもしました。イメージは大事ですよ。小さい頃からそういうことをしてましたね。そして自分を理解すること。自分自身を見失わないこと。
落合:歌についてはどう?
sono:上手に歌うとかよりも、どうやったら気持ちを込められるかが大事だと思います。目の前のお客さん一人だけでもいいから伝わるように歌って欲しいですね。1人に伝わればどんどん広がっていくはずですから。私も、どうやったら伝わるかということを毎日毎日考えてます。
落合:それが音楽の基本ということだよね。一番大事だし一番難しい。
今日は忙しい中、貴重の話をありがとうございました。
sono:こちらこそありがとうございました。
インタビューを終えて
実は、ソロアルバムのプロデュースを担当させていただいたので、sonoさんのことはよく知っていたのですが、今回、お話しをしていて思ったのは、誠実に音楽と向き合っているアーティストの面と、常にお客さんのことを考えるプロフェッショナルの面とのバランスがすごく取れている人だなということ。小さくても大切なことを一つ一つ積み重ねることがいかに大事か。それを続けることが、たくさんのファンを作り、サポートしてくれるスタッフを作り、結果としてプロになるということ。デビューが目的ではなく、本質を見失わないこと。アーティストを目指す皆さんにもきっと伝わったのではないでしょうか。(落合)