あいうえ音楽理論 for ボーカル

2.音符と休符、拍子

音符

では次に音符の仲間たちを紹介しましょう。

音符の種類によって何を表すかというと、「音の長さ」をあらわします。
では、この表をみてください。

音符
名前
読み方
長さ
全音符
ぜんおんぷ
4拍(+++)分
2分音符
にぶおんぷ
2拍(+)分
4分音符
しぶおんぷ
1拍
8分音符
はちぶおんぷ
1/2拍(の半分)分
16分音符
じゅうろくぶおんぷ
1/4拍(の半分)分
32分音符
さんじゅうにぶおんぷ
1/8拍(の半分)分


表の上にいけばいくほど、音は長くなります。

そしてこの音符に符点(.)をつけると1.5倍の長さにすることができます。読み方は「ふてん〜ぶおんぷ」と読みます。


+ (1.5=1+0.5) 符点4分音符
+(3=2+1) 符点2分音符
+(0.75=0.5+0.25) 符点8分音符

という感じです。

ではここでちょっと問題。

+ =?

1.5+0.5=2ですから、


2分音符ですね。


+ はどうでしょう?

は2分音符の1.5倍だから「3拍」分で、は「1拍」だから合わせて「4拍」。
答えは(全音)ですね。

慣れないと難しいかもしれませんが、最初は紙に書いてゆっくり考えてみてください。

8分音符や16分音符、32分音符が続けて出てくる場合では次のようにつなげます。これを「連符(れんぷ)」といいます。

+

++++
+++++++

突然ですけど、「バ・ナ・ナ・バ・ナ・ナ・・・」と均等のリズムで声に出してみてください。
できれば「バ」の位置にアクセントをおくか、手拍子をしながらやるといいです。

この「バナナ」という言葉を1拍だとすると、「バ」「ナ」「ナ」はそれぞれ1拍を3つに均等に分けた長さでなります。

このように1拍を均等に3つに分けたリズムを「3連符」といい、

のように表記します。

連符は、3つだけじゃなくて、5とか6とか9とかいくつでも構いません。
それらは 「5連符」「6連符」・・・と呼びます。

以上のように、これらの音符や符点を織り交ぜながら、色々なリズムを表現します。

休符

次に休符の仲間を見てみましょう。
休符も音符とは逆に「音のない長さ(休みの長さ)」をあらわします。
では 表をみてみましょう。

音符
名前
読み方
長さ
全休符
ぜんきゅうふ
4拍(+++)分お休み
2分休符
にぶきゅうふ
2拍(+)分お休み
4分休符
しぶきゅうふ
1拍お休み
8分休符
はちぶきゅうふ
1/2拍(の半分)分お休み
16分休符
じゅうろくぶきゅうふ
1/4拍(の半分)分お休み
32分休符
さんじゅうにぶきゅうふ
1/8拍(の半分)分お休み


音符と同じように、表の上にいけばいくほど長く休むことをあらわします。

音符と同じように符点をつけると1.5倍の長さを休むことになります。

例えば、

+=1.5拍休み

のような感じです。

音符と違うところは、音符をみたいにくっつけるのではなく、だったらのようにまとまてしまいます。
読み方は音符のときと同じように「ふてん〜ぶきゅうふ」となります。

補足になりますが、この表の一番上にある全休符は四分音符4つ分(=4拍)のお休みがあるのと同時に、一小節すべてお休みのときにこの全休符をつけことができます。4拍である必要はありません。

例えば

 や 

という風に、それぞれ一小節分にあたる長さの休符を書くのもOK ですが、


のようにしても大丈夫です。

小節線の種類

楽譜を作るときには、拍子のまとまりごとに線を引く決まりがあります。その小節線にも種類があり、用途がそれぞれ違いますので、ここでチェックしておきましょう。
まず、次の譜例を見てください。線がそれぞれ違うので、そこに注意して見てくださいね。

 
              
Aの一本線は、「縦線」とよばれるものです。

Bは「複縦線」といって、二本の線でできています。途中で拍子が変わったり、調が変わるときに用いられます。 あと、段落の変わり目でこの線を引くこともあります。

Cは「終止線」といって、太さの違う2本の線でできています。この線を曲の最後で引くと、「ここで曲が終わりますよ」ということを意味します。

音符と休符の仲間はわかりましたか?

拍子

次に拍子について勉強しましょう。拍子とは、リズムの調子を決めるもので、調と同じく、曲の雰囲気が決まります。

まず、読み方と意味から説明します。拍子は、分数(ぶんすう)で表します。

例えば、「3/4拍子
これはそのまんま「よんぶんのさんびょうし」と読みますが、
1小節に4分音符が3つ入る、という意味になります。

|・・・のような感じですね。

つまり、「A/B拍子」といあったら、1小節にB分音符がA個入るという意味です。

例えば、「9/8拍子」 だったら、1小節に8分音符が9個入るということです。



3/4拍子といっても4分音符しか使ってはいけないという意味ではありません。
1小節に3拍分であれば、例えば、


・・・のように合計で3拍になっていれば、どんな音符でも使えるんです。
皆さんがどんなメロディーを作ってもちゃんと譜面に書くことができるんですよ。

拍子には、2拍子、3拍子、4拍子、6拍子、9拍子、12拍子などがあり、それぞれ違ったリズムを持っています。

2拍子系
3拍子系
2拍子
6拍子
3拍子
9拍子
2/2拍子
6/8拍子
3/4拍子
8/9拍子
2/4拍子
6/4拍子
3/2拍子
9/16拍子
3/8拍子
@2@2
@・・A・・
@23@23
@・・A・・B・・

4拍子系
4拍子
12拍子
4/4拍子
12/8拍子
12/16拍子
@234@234
@・・A・・B・・C・・

この表の一番下の数字を声に出してみてください。それぞれのリズムの違いが分かると思います。
○で囲んである数字は強く、それ以外は弱く。○が拍の頭です。

ちなみに、
4/4拍子は

2/2拍子はという記号で表しますので、覚えておいて下さい。

他にも2拍子と3拍子か組み合わさった「5拍子」や3拍子と4拍子が組み合わさった「7拍子」なんていうのもあります。これらを「変拍子」と言ったりします。

5拍子
7拍子
5/4拍子
7/4拍子
5/8拍子
7/8拍子
@2@23
または
@23@2
@23@234
または
@234@23



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