音楽活動完全マニュアル〜ライブ活動編

1 演奏場所を探す!(3)
ブッキングしよう

出演したいライブハウスが見つかったら、いよいよ出演依頼(ブッキング)をします。

ライブハウスのスケジュールは大体2〜3ヵ月前に決定しますので、ライブをやろうと思っても、出演できるのは2〜3ヵ月後になります。早めに動くようにしましょう。稀に出演アーティストのキャンセルなどが入り、近い日程で出演させてもらえることもありますので、一応希望を伝えてみてもよいでしょう。

電話をして出演したい旨を伝えれば、手続きの方法を教えてもらえます。スケジュールを決めるのは、ブッキングマネージャーと呼ばれる人が多いので、つないでもらえば話が早いです。

たいていは、デモテープとプロフィールなどの資料の提出を求められますので、事前に用意しておきましょう。郵送するか、直接持っていく形になります。
できればライブハウスの状況やスタッフの対応などをチェックするために、下見を兼ねて直接持っていくことをおすすめします。このときにシステムなどを聞いておきましょう。トラブルを避けるために、きちんとメモを取っておくように。



◆打ち合わせのチェック項目

□ チケット代金とノルマ枚数
最悪1枚も売れなかった場合にこちらが支払わなければならない金額を把握しておきます。

□ 必要な機材と料金
自分がやる形態により必要な機材が揃っているかを確認します。なければ自分で用意しなければなりません。よく分からなければ、どんなことをやりたいかを伝え、必要なものを教えてもらいましょう。
また機材によっては別途レンタル料金が必要な場合もあります。通常、マイクやPA、スピーカーなどは料金に含まれますが、楽器類(ドラムセットやアップなど)や録音・録画料金は有料の場合が多いようです。持ち込みの機材がある場合は、このときに伝えておきましょう。

□ チャージバックの有無とそのパーセント
チャージバックとは、ノルマの枚数以上を売ったら、それ以降は代金の〜%をバックしてくれるシステムで、たいていのライブハウスは取り入れていると思います。

□ CDやグッズ販売(いわゆる「物販」)の可否
もしデモ音源を販売する場合は、可能かどうかを確認しておきます。また売る場所はどんな場所か、椅子やテーブルを貸してもらえるかどうかもチェックです。他のアーティストと共同で売り場を使うということもよくあります。
販売にあたっては、時に売上の10%をライブハウス側に支払うシステムのところが多いようです。

□ 招待客の数とシステム
ライブハウスによっては招待客を「〜人まで」という形で認めているところがあります。招待客とは、チケット料金なしで入場できるお客です。お世話になっている人や業界関係者を招くときに利用すると良いでしょう。
招待客にドリンク代のみ負担してもらう場合と、ドリンクチケットなしでドリンク代も必要ない場合などがあります。招待できるは数人〜5人程度が一般的です。人数とシステムを事前に確認しておきましょう。



◆デモテープについて

ライブハウスに提出するデモテープについてですが、練習スタジオなどで一発録音したもので問題ないでしょう。2〜3曲収録しておけば十分です。以前にやったライブの音源があれば、それを聴いてもらうのが手っ取り早いですね。

ライブハウス側が知りたいのは「どんな音楽をやっているか」「演奏能力はどの程度か」といったことなので、音質についてはさほどこだわる必要はありません。DTMなどを駆使して修正をしてもあまり意味がありません。ライブで再現できる程度の修正にしておきましょう。



◆スケジュール決定

デモテープ審査を経て合格すれば、後日ブッキングマネージャーから連絡が入り、具体的な日程を決めます。おそらく先方から指定してくるか、2〜3日の候補を挙げて希望を聞いてきます。

指定されて選べない場合は仕方ありませんが、もし選べる場合は自分の都合だけでなく、その日のブッキング状況(どんなアーティストが出演するか、どんなイベントかなど)によって決めましょう。集客力のあるイベントやアーティストとの対バンになればラッキーです。

他にメンバーがいる場合は、その場で決定はできないと思いますので、メンバーの予定を確認して、再度こちらから連絡することになります。ライブハウスはスケジュールを埋めるのが大変ですので、もしNGなら他のアーティストを探さないといけません。できるだけ早めに連絡してあげましょう。



◆出演順について

当日の出演アーティストが決まったら、ライブハウスが出演順を決定します。叶うかはわかりませんが、予め一応希望を伝えておきましょう。
出演順については、他の出演アーティストの集客力にもよるので、どの位置が良いかは一概には言えませんが、「真ん中」が一番リスクが少ないでしょう。

一番手は時間も早いですし、最後のアーティスト目当てのお客さんはまだ来ていないでしょうし、
また最後だと、目当てのアーティストを見たら帰ってしまう人も多いですから、少ない観客になってしまう可能性があります。真ん中、例えば出演が4アーティストなら「2か3番目」であれば、最初のアーティスト目当ての人もまだ残ってくれている可能性がありますし、最後のアーティスト目当ての人も早めに来ていて見てくれるかもしれませんからね。

理想は全てのお客が最初から最後まで残ってくれることですが、なかなかそうも行かないのが現実です。早い順番になったときは、ライブ中のMCで、「この後のバンドもすごく格好いいので、ぜひ見て行ってください!」と呼びかけてあげたり、遅い出演のときも、自分のお客さんにできれば早めに来てもらうようにお願いするなど、他の出演者のことも気にかけてあげましょう。お互いに助け合うことがライブを成功させる秘訣ですよ。



◆入り時間とリハーサル開始時間も忘れずに!

出演順が決まったら、当日の入り時間とリハーサル開始時間も必ず確認しておきましょう。リハーサルの持ち時間も確認して、全曲通して出来るか、出来なければどの曲をリハーサルするか、など考えておきましょう。当日ステージ上で、「何やる?」と話すの貴重なリハ時間の無駄ですからね。また出演時間も大体分かるはずですから、来てくれる予定のお客さんに知らせたり、HP上で告知をしておきましょう。

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ライブ活動編

1 演奏場所を探す! 2 いよいよライブ当日!

はじめに
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失敗しないライブハウス選び
ブッキングしよう
チケットを売ろう(1)
・チケットを売ろう(2)

・当日までに準備すること
・いよいよライブ当日!
・.搬入〜リハーサル
・.本番
・終了〜精算


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